2013年11月25日

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.16

フィリピンの台風被災地へのご支援ありがとうございます。
頼政・上野の二人は昨日無事に帰国しました。引き続き、二人が現地で見たこと、聞いたことを中心に、レポートを発信させていただきます。
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フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.16
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「フィリピン政府が被災地でマングローブの植林を検討」

フィリピン中部の島々を襲った台風Haiyanによる被害は、フィリピン国家災害対策本部によると、25日時点で死者5235人、行方不明1613人という。報道は少なくなっていく反面、被害の甚大さが徐々に明確になってきた。

本ニュースNo.12でも紹介したが、マングローブが被災地で高潮から住民の命を守ったという話がある。マニラ新聞記者、大矢さんからの情報によると、フィリピンの環境天然資源省がレイテ島やサマール島の被災地でマングローブを防災林として植林整備を検討すると発表したという。被害の甚大だったレイテ島のタクロバン市やドゥラグ町とサマール島のパセイ沿岸部380qにマングローブの植林を検討しており、アキノ大統領も「悲劇を繰り返さないような災害に耐えられる町づくりを検討する」という。(マニラ新聞11月21日)

2008年にミャンマーを襲ったサイクロン・ナルギスの際も高潮によって約13万8000人が亡くなった。その後の復興の過程でJICA(国際協力機構)は、ミャンマー森林局と協力し、マングローブの被覆率や村落の死亡率、高潮の高さなどの関連性を調査した。それにより、植生によって死亡率が異なる事が確認され、それに基づいたハザードマップが作成された。JICAは「マングローブがないところは死亡率が高く危ない、マングローブがあるところは死亡率が比較的低く、より安全」だとマップを使って住民に説明し、地域の防災力の強化をはかっているという。

帰国したスタッフの撮った写真を見ているとパナイ島コンセプシオンでも多少のマングローブが見受けられるが、伐採のせいなのか、それほど密集していないようだった。

今後、政府の計画でマングローブが植林されるにしても、住民自身がしっかりと理解をし、自らの手で行うことが望まれる。 
(吉椿雅道)
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2013年11月24日

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.15

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フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.15
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 昨日23日は、引き続きばらバランガイArcabolo地区の調査に入りました。
ここでも、今回の台風は今までの中でも最も大きかったという証言を耳にしています。
でも午前8時には避難勧告が出ていて、そのときはまだ雨風が弱かったため避難しなかったという話を聞きました。おそらくそのため、被害を受けた方もおられるのだろうと思われます。この場合の避難勧告は、日本で言う「非難準備情報」と理解でき、むしろ"空振り"でもどんどん早めの非難を促すことが大事ではないかと思います。今年は、日本でも台風被害が多かったが、やはり避難準備情報が的確に出せなかったことも被害を大きくした要因のひとつではないかと思われます。そういう意味では、今後日本・フィリピンが同じスタートラインに立って、減災のための情報共有や研修などを行うことが効果的ではないかと思います。

ARCABOLO地区・破壊された家.jpg

インタビューした方々にまけないぞうを渡す.jpg

 昨日災害保険について、公務員に関わる部分だけをレポートしましたが、もう少し詳細が判りましたので報告します。
この保険は民間保険会社が運営しています(Douganonの子会社であるMercantileが運営)。上限は3000〜4000ペソ。保険に入れる条件は4人で連帯保証することだそうです。
いかにもアジアらしい、コミュニティの相互扶助を背景にしている仕組みだと感じます。貧困層に関しては、こうした工夫が必要かもしれません。(こうした仕組みは必ずしもすべて上手くいかないという事例もありますが・・・)

 またイロイロ市では、障害者も積極的に参加した避難訓練もあったそうです。このことについては、帰国してからの報告になりますが、楽しみにしていて下さい。

ちなみに、二人は今晩フィリピン航空408便で帰国します(関空着19:20の予定)。
(村井雅清)
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【フィリピン台風30号】救援ニュース No.14

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フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.14
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「被災地では、「バヤニハン」で、早くも自立の動きが・・・」

二人は、これまでもお世話になっているLOOBのスタッフと共にパナイ島北部のKalibo市のバランガイ・ポロクサイ地区に入っています。
 同地区は、107家族300人が住んでおり、台風30号襲来時には避難勧告が出ており、女性や子どもは学校やバランガイホールなどの避難所に避難し、男性は家を守るために残っていたそうです(そのために亡くなった方も多い)。食料はある程度確保できた被災者も見受けられ、むしろ住居再建の建築資材を求める声が増えています。この地域の住居はほとんど"バンブーハウス"で、中間所得層は腰の辺りまではコンクリート仕様で、上は竹を使っています。その竹も柱になる部分は、丈夫ものを使い、壁の部分は若い竹を使うという工夫が見られます。しかし、貧しい家庭は全て竹のバンブーハウスのようです。

 まだまだ緊急時の状況から変わっていないのですが、家の再建にとりかかる被災者も少なくありません。バンブーハウスといえば、インドネシアや中国の被災地でも注目すべき住居がありましたが、フィリピンでもそれらの事例から学ぶことができれば、安価で、地域の資源を活用し、結構災害に強いバンブーハウスが可能かも知れません。

22日バンブーハウス外観.jpg

22日再建中のバンブーハウス.jpg

 またこれまでも紹介したフィリピンの助け合いの文化といえる「バヤニハン」が、再建の過程で活きているようです。
 注目すべきは、この地域では、子どもたちは学校で防災教育も受けており、また大人は災害時の避難方法は理解しており、今回も食料・薬・ラジオ・ライトなどを持って避難した住民が多かったとのことです。

 またバランガイのクラッシ地区は8078人が住む猟師町で、台風30号で2700家屋のうち600家屋が損壊。漁のためのボートはすべてが流され、海に沈んでいるボートを引き上げ、ダメージの少ないボートで漁を再開すると力強く応えてくれた漁師さんもいます。また、ボートを失った漁師は、セブやイロイロに出稼ぎに行き、マニラ近海の漁に参加するケースも少なくない。
 Roxas市に住む高校教師Gさんによると、災害時に適用される公務員専用の災害保険のしくみがあり、平時は給料から天引きで保険料を支払っているとのこと。しかし、こうした保険制度が貧困層まで行き届いているかどうかは確認できていません。

21日船も被害を受けた.jpg

 二人は今日24日帰国します。12月3日に開催する報告会を楽しみにして下さい。
(村井雅清)
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2013年11月22日

■■フィリピン台風被災地支援活動 派遣スタッフ報告会のご案内■■

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■■フィリピン台風被災地支援活動 派遣スタッフ報告会のご案内■■
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当団体は、フィリピン台風「Haiyan」の復興支援活動に向けた調査のため、11月15日から24日までの日程でスタッフを被災地に派遣しております。活動立ち上げ直後より、既に多くの方々に様々な面からご支援いただきましたことを心よりお礼申し上げます。

スタッフの帰国後、被災地の状況や今後の支援の方向性について皆さまに報告させていただく機会を設けました。師走のお忙しいなかとは存じますが、ぜひご参加いただき、引き続き応援いただけますと幸いです。

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【日 時】 12月3日(火) 18:00〜20:00
 
【場 所】 こうべまちづくり会館 2階ホール
       地下鉄海岸線「みなと元町駅」西1出口から北へ1分
       神戸高速 「花隈駅」東口から南へ3分
              「西元町」東口から東へ5分
       JR・阪神 「元町駅」西口から西へ8分
       ※地図 http://www.kobe-sumai-machi.or.jp/matisen/4kuukan/kaikan.htm#access

【報告者】 頼政良太、上野智彦(CODEスタッフ)
      「ワカモノヂカラプロジェクト」、
      「神戸市外国語大学ボランティアコーナー」
      ※CODEが連携・協力させていただいている上記2団体からも
       それぞれの活動について簡単にご報告いただきます。

【参加費】 無料

【お申込】 当日参加も可能ですが、CODE事務局宛に
       メール(info@code-jp.org)または電話(078-578-7744)で
       なるべく事前にお申し込みをお願い致します。
      
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【フィリピン台風30号】救援ニュース No.13

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フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.13
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「コンセプシオンの高潮」

スタッフの頼政と上野がパナイ島に入った。パナイ島4州では、台風HaiyanによってIloio州で111人、Capiz州で54人、Aklan州で12人、Antique州で12人の尊い命が奪われた(UNOCHA 20日時点)。二人は、パナイ島最大都市のイロイロ市でワークキャンプなどの活動をするLOOBというNGOと共に被災地、コンセプシオンへと向かった。
パナイ島でも略奪はない.jpg
▲パナイ島でも略奪はみられない No looting seen in Panay

コンセプシオンは、イロイロ市から北西に車で約3時間走ったところに位置し、人口約3万4000人(約8000世帯)、16の島を有する農業(米、ココナッツ、バナナ)、漁業の町で、近年はエコツーリズムなどの観光にも力を入れている地域である。コンセプシオンも台風による強風や高潮の被害で約7000棟の家屋が倒壊している。海岸沿いの家は高潮で80%が被害を受けているという。
被災した家屋・コンセプション.jpg
▲被災した家(コンセプシオン)Houses affected in Concepcion

再建中のバンブーハウス2.jpg
▲再建中のバンブーハウス Bamboo houses under reconstruction

Loong地区(バランガイ)に住むBさんは、台風の時に避難したが、一度家に戻った時に海を見たら高潮が来るのが見えてあわてて再び避難したという。「満月の後には台風が2つ3つ来る」という言い伝えがあったそうで、今回も満月後の台風だったとBさんは語ったそうだ。

コンセプシオンからボートで20分ほど沖合にあるBotolog島では、300棟の家屋のうち高潮から免れたのは6棟のみで、島にあった400本のココナッツの木で残ったのはわずかに20本であったそうだ。高潮の威力がどのようなものだったかが想像できる。この島から着のみ着のままでコンセプシオンの兄弟のところに避難してきた漁師Gさん(50代男性)は、高潮が来そうだと思って周囲の人に呼びかけて避難したそうだ。島民それぞれが高台にある学校に集まってきた事で、この島では死者や負傷はいなかった。Gさんは、「島に戻って早く漁業を再開したいが、島の海岸には他から流れてきた遺体が打ち上げられていて漁を再開する気にはなれない」と語ったそうだ。この島は全員無事に避難する事できたが、台風が残した傷跡は今も島に痛々しく残っている。  
(吉椿雅道)

Storm Surge in Concepcion, Panay Island

Our two staff, Yorimasa and Ueno, set their feet in Panay Island. Typhoon Haiyan took the precious lives in the four states of Panay; 111 people in Iloilo, 54 in Capiz, 12 in Aklan and 12 in Antique, reported by UNOCHA as of Nov/20. Our two guys left for Concepcion, one of the destructed areas together with NGO LOOB based in Iloilo conducting international work camp.

Concepcion is a farming and fishing town about three hours northwest of Iloilo city by car. It has 16 islands and 34,000 residents in 8,000 family units. They are currently expanding the tourist business. Haiyan also destructed 7000 houses in Concepcion by its strong winds and storm surges. 80% of the houses on the coast were affected by the storm surges.

Mr. B in Loong Barangay (district) says that he once evacuated when the storm came. When he came back to his home, he saw the storm surge hitting so turned back in a hurry to evacuate again. It is said around his area that couple of typhoons always come after full moon and so was it in this time, too, according to him.

At Botolog island, 20 minutes far from Concepcion by boat, only 6 of 300 houses and 20 of 400 coconut trees left after the storm surge, which make us image how huge and powerful the surge was. Mr. G, a fisherman aged 50 years around who evacuated from Botolog to his brother’s house in Concepcion without any belongings said that he was calling out about storm surge coming when he escaped. The residents’ own judgment to escape to the school on a hill avoided them from death so there was fortunately no casualty in Botolog. Mr. G wants to go back to his island and start his fishing business again. However, he is afraid of bodies washed ashore on the beach from other areas. Although all the residents were saved, Haiyan left its wide scar on the island.
(Masamichi Yoshitsubaki)

Translation: Y.M
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