2014年02月05日

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.31

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.31
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 吉椿と上野はセブ島の北に浮かぶバンタヤン島の被災地に入りました。
バンタヤン島POOCの漁師たち.JPG
▲バランガイPOOCの漁師たちと

 バランガイPOOCには729世帯が暮らし、その中にあるサンタロサ地区には120世帯、約1000人が暮らしています。この地区の住民のほとんどは漁師だそうですが50隻のボートが被害を受け、まだ修理がされていないボートも残っています。現在は20隻の船が必要だと住民は話しています。また、多くの住宅が強風によって吹き飛ばされ被害を受けています。
 住民たちは台風の後、30,000ペソを借りてローンで家の再建を行っているそうで、週に400ペソを返済しなくてはならず毎日漁に出ているそうです。再建は大工が行いますが、日当200ペソで2週間、合計2800ペソかかります。そういった状況なので、家の再建が出来ない人も多く、支援物資のテントで暮らしていますが、日中はテント内がかなり蒸し暑くなります。(※1ペソ=約2.3円)
 バンタヤン島自体はリゾート地ですが、このサンタロサ地区はその恩恵は受けていません。多くの経営者は島外の人で地元に雇用が生まれておらず、ホテルで使われる魚もこの地区のものは使われていません。いま最も生活手段のために必要なものは、ボートと漁網だと住民は訴えています。
バンタヤン島近海の漁の様子2.JPG
▲バンタヤン島近海の漁の様子

 バランガイOKOYのセンセイスカルラン地区では、Delfi Escarlan Jr.さんたちがお話をしてくださいました。OKOYは約300世帯、センセイスカルラン地区で約150世帯が暮らしており、ほとんどが漁師さんです。この地区ではすべてのボートが壊れてしまった状態で、住民は仕事が無く支援物資だけでなんとか生活をしています。Delfiさんたちは「ボートがあればまた漁師をしたい、それしかできない」とおっしゃっていました。海外のNGOが支援をしてくれているそうですが、材料だけの支援で作ることが出来ず、また数も7隻分しかなく十分には足りていないようです。
 今はお金がなく仕事もない状況なので、NGOが行っているガレキの片づけの仕事で何とかお金を稼いでおり、仕事が選べず悪循環に陥っています。
BOGOの漁村壊れたボート.JPG
▲壊れてしまったボート

バンタヤン島の船大工.JPG
▲バンタヤン島の船大工

 先日のレポートで紹介したABAG!のNGOたちは、住民たちとしっかりした信頼関係を築いており、こうしたNGOを通じることでよりきめ細やかな支援が十分に行えると思います。2人は今後もABAG!のNGOと共に活動現場の視察を行い、その後ネグロス島へ移動する予定です。(頼政良太)
posted by CODE at 15:23| フィリピン台風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月04日

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.30

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 吉椿と上野の2人は引き続き、セブ島現地のNGOでフェアトレードを行っているSTFTCという団体やNGOネットワークであるABAG!Central Visayas、漁業の支援などを行うFisherfolks Development Center(FIDEC)などのヒアリングを行いました。
 
 SPFTCはセブ島唯一のフェアトレードショップであり、神戸大学国際協力NGO PEPUPとも交流があります。特に農業、子ども、女性、貧困層への支援が得意分野だそうですが、今回の台風では今まで取り組んでいなかったメディカル分野などの支援も行っているそうです。女性のコーポラティブ「guin wamon Women’s cooperative」への支援を台風前から行っているそうですが、今回の台風で地域の98%が被災し、サーディンの瓶詰などが生産できなくなってしまったそうです。現在はコーポラティブの方々で再建に取り掛かっているとのことです。

 ABAG!はセブ島で活動する10のNGOが加盟しているネットワーク組織で、加盟団体間で情報やデータ、カウンターパートの共有などを行っています。一か所に支援が集中しないように団体の得意分野を踏まえた調整が行われています。SPFTCやFIDECもABAG!の加盟団体であり、例えば漁業分野だとFIDECがリーダーとなってプロジェクトを進め、それを他の加盟団体が手伝うという形で支援活動が行われています。ABAG!自体は運営資金や口座を持たない緩やかなネットワークであり、必要な時に必要な連携が取られているように感じます。ある意味で理想的なネットワークの形態かもしれません。

 FIDECは漁業支援を行っているNGOです。セブ島にはPANAMAと呼ばれる漁師のAssociation(協会)があり、FIDECはこちらの協会と協力しながら支援を進めているようです。PANAMAを構成する各地の漁師の協会と話し合い、適切な支援の場所と規模を決定しています。漁業の支援は未だ行き届いておらず、バンタヤン島のサンタフェという地区は船の支援が無く、現在は支援の調整をしている段階だと言います。また、支援する船の数が足りなくても、住民でローテーションを組み船のシェアをすることは可能だそうです。

 2人は今後、セブ北部の被災地に入り直接調査を行う予定です。また、その後はネグロス島へ移動し調査を行う予定です。(頼政良太)
posted by CODE at 13:25| フィリピン台風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月03日

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.29

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.29
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 吉椿と上野の2名はセブ島に入り、現地NGOやセブYMCAへのヒアリングを開始しています。セブYMCAは前回のフィリピン派遣時にも訪問していますが、今回はより詳しい話を聞いています。

 セブYMCAではセブ島最北端のバランガイMAYAの支援を行っているそうです。主に山村の学校の再建支援を行っていて一部の教室はセブYMCAが、別の部分は他の支援団体が再建支援を行うという形になっています。そういった支援の割り振りは校長先生が取り仕切りながら行っているようです。小学校の生徒の中には、親がバランガイの役員をしているという子もいるようです。

 MAYAの人々の多くは、元々漁業に携わっている方が多く、4つのFisherman’s Associationという漁師の協会があり、助け合いをしているそうです。しかし、現在の漁村は、船が被害を受けてしまったために、浅瀬で小魚を獲り魚の乾物をパッキングしたものを売り、生計を立てている状態だそうです。セブ島のすぐ北側にあるバンタヤン島のポーという地区では船の全壊が359隻、一部損壊が300隻という大きな被害を受けました。まだまだ支援の手は行き届いていないようです。
 また、農業も11月が収穫期である米や野菜がダメになり、かなり被害が大きい状況です。

 被災地では@住宅(シェルター)の問題、A生計の問題、B食糧の問題、C学校の問題など多くの課題が残っています。

 吉椿と上野の2名は引き続き現地NGOへのヒアリングを続け、今後は支援活動の現場にも同行する予定になっています。(頼政良太)
posted by CODE at 13:34| フィリピン台風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月29日

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.28

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.28
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
30日朝からスタッフの第二次派遣を行うことが決まりました。事務局長の吉椿と前回も派遣した上野の2名でフィリピンに向かいます。ひとまずセブ島に飛び、現地NGOネットワークとの情報交換・現地視察等をしながら今後のプロジェクトに向けた調整をする予定です。今回の訪問するNGOネットワークは神戸大学国際協力NGO PEPUPから紹介していただき、連絡を取っています。

台風30号(Haiyan)がフィリピンを襲ってから2か月以上が経過しました。現地では電気は復旧に向かいつつあるという情報が流れています。しかし、一方で大きな被害を受けた農業や漁業といった生業の大部分は未だ再建の見通しがたっていない状況です。

各バランガイ(フィリピンの最少行政区)ごとに建設されているバランガイホールなどの公共施設の再建も、政府への申請の手続きに時間がかかり先行きが不透明です。また、現地に詳しいマニラ新聞の記者に話を聞いたところ、「2か月がたち全体的な状況は落ち着いてきたが、やはり離島など支援の網の目からこぼれているところはある」とおっしゃっていました。被害の最も大きかったレイテ島に多くの支援が集中しており、その他の地域も支援が入ってはいるのですが、充分に行き届いている状況ではないようです。

今回、現地NGOと連携をとりながら漁業の支援、もしくはコミュニティの拠点や避難所となるような建物の支援、現地NGOネットワークへの支援などについて、詳細の打ち合わせなどを行い、決定していきます。現地での様子や情報は随時レポートとして発信させていただきます。

これからも皆様のご支援・ご協力をどうぞよろしくお願い致します。
posted by CODE at 13:52| フィリピン台風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月25日

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.27

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.27
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『台風に備えて』

 私が第1次派遣隊としてセブ島北部、パナイ島を調査した10日間の中で、「台風が来ることは知っていたため、事前の備えをしていた。」という言葉がよく聞かれた。台風30号(Haiyan)は上陸前から「スーパータイフーン(勢力の強い台風)」として警戒されており、政府も万全の対策をもって台風の上陸に備えていた。例えばパナイ島北部のカリボ市では上陸の2日以上前から避難勧告が出ていた。

 しかし、「避難勧告は出ていたが、まだ風が強くなかったので避難しなかった。」とロハス市でスクラップを転売して生計を立てる女性は言っている。彼女は避難勧告が早すぎて危機を感じなかったために避難せず、台風が来る頃には家から出られなくなってしまった。

 セブ北部やパナイ島北部の町を見てみると特に防災無線のようなものは無く、行政職員がメガホンで避難を呼びかけるだけだったという。フィリピンで一番小さい行政単位であるバランガイでも、だいたい1500人から3000人の人口を抱えるため、呼びかけてまわるだけでは聞こえていない人もいるはずだ。

 住民も台風が来るとわかって家屋の屋根や壁をロープで固定して、風に飛ばされないようにするなどの対策をしていたが、結果的にはこの対策はあまり意味がなかったとカリボ市の住民は述べている。しかし決して台風を甘く見ていたわけではなく、彼らができる最大限の台風への備えをしたのだろう。台風に備えようとする意識を今回の台風以前から持っていると感じた。だからこそ、その気持ちを最大限に活かした備えができなかったことがもったいない。

 フィリピンにはお互いに助け合おうとする「バヤニハン」という考えがある。これは防災対策を学べば近隣住民で共有し合い、非常時にはお互いに避難や対策を呼び掛け合い、ともに備えにあたる土壌となる。もし避難場所である学校が今回の台風に耐えることができれば、もし防災無線での避難指示ができれば、もし風に強い家屋の補強ができていればと非常に強く感じた。(上野智彦)
posted by CODE at 09:34| フィリピン台風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。